道東の冬の車中泊は「どこに停めるか」より先に、「エンジンを切って一晩を越せるか」を考える必要があります。
釧路の1月の最低気温の平年値は−9.8℃(気象庁・釧路地方気象台、1991〜2020年)。寒さ対策としてエンジンをかけっぱなしにしたくなりますが、雪でマフラーが埋まると排気ガスが車内に入り、一酸化炭素中毒の危険があります。
本記事では、冬(12〜3月)も営業しているRVパーク、道の駅の冬期営業時間と年末年始の休館日、JAF Mateの積雪テストにもとづく一酸化炭素対策、−10℃で一晩過ごすための装備を、2026年10月時点の公式情報でまとめます。
施設ごとの車中泊の可否・24時間トイレ・電源・冬期利用は車中泊スポットさがしで絞り込めます。
夏を含めた道の駅・RVパークの基本情報は釧路の車中泊スポット一覧を参照してください。
冬も営業しているRVパークは4か所|料金・電源・予約
日本RV協会が認定するRVパークのうち、釧路・根室管内で通年営業しているのは次の4か所です。RVパーク昆布森番屋(釧路町)は営業期間が4月1日〜11月30日のため、冬は利用できません。
| RVパーク | 所在地 | 冬の営業 | 料金(1泊1台) | 電源 | 予約 |
|---|---|---|---|---|---|
| RVパーク阿寒丹頂の里 | 釧路市阿寒町上阿寒23-36-1 | 通年(11月〜冬期は電源利用可能な10区画で営業) | 1,500円(ごみ処分料・温泉入浴料1名分込み) | 追加500円 | 電話 |
| RVパーク道の駅しらぬか恋問館 | 白糠郡白糠町恋問3丁目2番地1 | 通年(道の駅は12月30日〜1月3日休館) | 2,500円 | 600円 | 前日18:30まで |
| RVパークみどり | 根室市緑町1丁目23番地 | 通年(不定休の場合あり) | 電源付き4,000円・電源なし3,500円 | 料金に含む | 電話のみ(13:00〜17:00) |
| 星おどるRVパークおだいとう | 野付郡別海町尾岱沼岬町65 | 通年(施設により不定期休業あり) | 4,500円 | 無料 | 電話のみ |
(2026年10月時点。日本RV協会公式サイトと道の駅しらぬか恋問館公式サイトで確認。最新の営業状況は各施設に確認してください)
RVパーク阿寒丹頂の里|冬は電源つき10区画・温泉が隣接
道の駅「阿寒丹頂の里」の敷地内にあり、日本RV協会公式サイトによると、11月から冬期にかけては電源利用可能な10区画だけで営業します。夏の全19区画より少ないため、冬こそ事前の電話予約が必要です。
料金1,500円には隣接する温泉「赤いベレー」の入浴料1名分とごみ処分料が含まれ、電源利用は追加500円です。トイレは24時間利用できる洋式水洗が11個あります。チェックインは13:00〜21:00、チェックアウトは12:00までです。
RVパーク道の駅しらぬか恋問館|通年・電源600円・ダンプステーションあり
道の駅公式サイトによると、1泊1台2,500円(税込)で電源利用は600円、ダンプステーションは1回500円です。区画は12台分で、全長7m以上の車は利用できません。
予約は前日18:30まで。道の駅は12月30日〜1月3日が休館なので、年末年始をまたぐ行程は事前に施設へ確認してください。屋外での火気使用・発電機・屋外テントは禁止です。
根室・別海のRVパーク|みどり・おだいとう
根室市街の「RVパークみどり」は通年営業で、電源付き4,000円・電源なし3,500円。24時間利用できるトイレと炊事場・電子レンジがあり、ごみは無料で受け入れています。予約は電話のみで、受付は13:00〜17:00です。
別海町尾岱沼の「星おどるRVパークおだいとう」も通年営業で、1泊4,500円に電源と水道が含まれます。ブラック・グレー排水も可能ですが、ごみ袋は1枚100円で、施設により不定期の休業があります。
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道の駅は冬も「仮眠まで」|冬期の営業時間と年末年始の休館日
北海道の道の駅公式サイトは、道の駅について「休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています」と案内し、「施設で仮眠していただくことはかまいません」としています。このルールは冬も同じです。
冬は営業時間が短くなり、年末年始に休館する駅が多いのが夏との違いです。休館中はトイレ・売店・レストランが使えない駅もあるため、休館日を避けて行程を組んでください。
| 道の駅 | 冬期の営業時間 | 年末年始の休館 | 24時間トイレ(公式明記) |
|---|---|---|---|
| 阿寒丹頂の里(釧路市) | 9:00〜17:00(10〜4月) | 定休日なし(臨時休館あり) | 記載なし |
| しらぬか恋問館(白糠町) | 本館・直売店9:00〜19:00/飲食店10:00〜19:00 | 12月30日〜1月3日(休館中も24時間トイレは使用可) | あり |
| 厚岸グルメパーク(厚岸町) | 10:00〜18:00(10〜3月) | 毎週月曜(祝日の場合は翌日)・12月27日〜1月2日 | 記載なし |
| 摩周温泉(弟子屈町) | 9:00〜17:00(11〜4月) | 12月30日〜1月3日 | あり |
| スワン44ねむろ(根室市) | 10:00〜16:00(11〜3月) | 毎週月曜(祝日の場合は翌日)・12月29日〜1月5日 | 記載なし |
| おだいとう(別海町) | 9:00〜16:00(11〜4月) | 12月31日〜1月5日 | 記載なし |
| 知床・らうす(羅臼町) | 10:00〜16:00(11〜3月) | 12月30日〜1月5日 | 記載なし |
(北海道の道の駅公式サイトの各駅ページ・道の駅しらぬか恋問館公式サイトで2026年10月に確認)
道の駅では火気の使用(焚き火・バーベキュー・煮炊き)と、パソコンや携帯電話等の電源使用をしないよう公式サイトが求めています。冬の仮眠でもポータブル電源やカセットコンロを車外で使うことはできません。
一酸化炭素中毒を防ぐ|JAF Mateの積雪テストが示す危険
冬の車中泊で最も重い事故につながるのが一酸化炭素(CO)中毒です。JAF Mate Online(2026年2月12日)は、ガソリン車とEVをドアハンドル付近の高さまで雪で覆い、60分間の車内環境を計測するテストを公開しています。
マフラーが埋まった車でエンジンをかけると、1分24秒で警報値に
テストでは、マフラーが完全に見えない状態のガソリン車でエンジンをかけ(内気循環・オートエアコン25℃)、車内の一酸化炭素濃度を計測しました。結果は次のとおりです。
- 一酸化炭素:1分24秒で警報値の50ppmに到達し、18〜50分の間に計測上限の300ppmを超えた
- 酸素:13分14秒で警報値の18%に到達し、35分時点で13.2%まで低下
- EV:60分間で二酸化炭素濃度は0.1%(1,000ppm)以上にならなかった
JAF Mateはガソリン車の対策として「エンジンの停止」「換気」「状況に応じた雪かき」を挙げています。
停車中はエンジンを切る・マフラー周りの雪をどける
JAF Mate Online(2024年1月23日)も、車中泊避難について「雪でマフラーが埋まったり、狭い場所でエンジンをかけ続けたりすると排ガスが車内に入り込み」、最悪の場合は死に至ると警告しています。
一酸化炭素は無色無臭で、気づいたときには動けなくなっているのが怖い点です。
道東の冬は降雪そのものは少なめですが(釧路の年間降雪量の平年値は127cm)、風で吹き寄せられた雪がマフラーを塞ぐことがあります。就寝前と起床後にマフラー周りと車体後方の雪をどけ、停車中はエンジンを切るのを基本にしてください。
−10℃の夜を越す装備|エンジンを切って寝る前提で
釧路の冬の気温は、気象庁の平年値(1991〜2020年)で12月の最低気温が−7.0℃、1月−9.8℃、2月−9.4℃です。
エンジンを切ると車内はすぐに外気温に近づくため、「車内暖房に頼らない」装備が必要です。
JAF Mateは冬季の備えとして毛布・カイロ・保温シート類を車内に備えること、降雪時は防寒具と雪かき用の長靴・手袋・スコップを常備することを勧めています。
| 装備 | 目安(編集部) |
|---|---|
| 寝袋 | 快適使用温度−10℃以下の冬用(マミー型)。足りなければ毛布を重ねる |
| 断熱 | 窓用の断熱シェード(銀マットを窓の形に切ったものでも可)。床に銀マットを敷く |
| 暖房 | 電源区画なら電気毛布。燃焼式の暖房器具は車内で使わない |
| 保温 | 使い捨てカイロ・湯たんぽ・保温シート |
| 雪対策 | スコップ・長靴・手袋・解氷スプレー・スノーブラシ |
| 食料・水 | 水は凍るので保温ボトルに。火を使わない行動食 |
| 連絡 | モバイルバッテリー(低温で残量が減りやすい)。携帯の電波が弱い場所がある |
JAF Mateは「高齢者や妊婦は車中泊を行わないこと」としています。体調に不安がある人は、無理をせず温泉宿やホテルを選んでください。
冬道の走行と野生動物|移動そのものが危険になる季節
冬の車中泊は、停める場所にたどり着くまでの道路が夏とは別物です。釧路周辺の国道は路面凍結・ブラックアイスバーンが起こり、吹雪で視界がなくなることもあります。
- 路面凍結:当サイトの路面凍結の予測で当日の凍結リスクを確認してから出発する。スタッドレスタイヤは必須
- エゾシカ:冬は餌を求めて道路に出てくるため、夕方〜夜間の衝突事故が増える。日没前に目的地へ着く行程にする
- 吹雪・通行止め:国道・道道は吹雪で通行止めになることがある。知床横断道路(国道334号)は冬期閉鎖
- 給油:郊外はガソリンスタンドの間隔が長く、夜間や日曜は休みの店もある。市街地で満タンにしておく
冬道の運転のコツとスタッドレスタイヤの装着時期は釧路の冬道運転ガイドで解説しています。
冬の観光プランは釧路の冬の楽しみ方を参照してください。
冬の道東で車中泊する1泊2日のモデルコース
釧路空港か釧路駅を起点に、通年営業のRVパークを使う冬の行程例です。日没までに停車地へ着くことを優先しています(当日の日の入り時刻は日の出・日の入りで確認できます)。
| 時刻 | 行程 |
|---|---|
| 10:00 | 釧路市街で給油・買い出し。路面凍結の予測を確認 |
| 11:00 | 国道38号で白糠へ。道の駅しらぬか恋問館で昼食・直売所 |
| 13:30 | 国道240号で阿寒町へ。道の駅阿寒丹頂の里に到着、RVパークにチェックイン |
| 14:30 | 隣接の温泉「赤いベレー」で入浴(料金に1名分込み・10:00〜22:00) |
| 16:00 | 日没前に車内を整える。マフラー周りの雪をどけ、エンジンを切る |
| 翌8:00 | 起床後にマフラー周りを再確認。道の駅で朝の休憩 |
| 10:00 | 阿寒湖温泉または釧路市街へ戻る |
阿寒湖方面の冬の見どころは阿寒湖の観光ガイドを参照してください。
Q1. 冬に道の駅で車中泊してもいいですか?
A: 北海道の道の駅公式サイトによると、道の駅は休憩施設のため仮眠は可能ですが、宿泊目的の長時間駐車はご遠慮くださいと案内されています。冬も同じで、年末年始は休館する駅が多いため、車中泊には通年営業のRVパークを使ってください
Q2. 釧路周辺で冬も営業しているRVパークはどこですか?
A: 日本RV協会公式サイトと施設公式サイトで通年営業を確認できたのは、RVパーク阿寒丹頂の里(冬期は電源つき10区画)、RVパーク道の駅しらぬか恋問館、RVパークみどり(根室市)、星おどるRVパークおだいとう(別海町)の4か所です
Q3. 寒いのでエンジンをかけたまま寝てもいいですか?
A: 雪でマフラーが埋まると排気ガスが車内に入ります。JAF Mateのテストでは、マフラーが埋まったガソリン車でエンジンをかけると1分24秒で一酸化炭素が警報値の50ppmに達しました。停車中はエンジンを切り、冬用寝袋や電気毛布で暖を取るのが基本です
Q4. 釧路の冬の夜はどれくらい寒いですか?
A: 気象庁の平年値(1991〜2020年)では、釧路の最低気温は12月−7.0℃、1月−9.8℃、2月−9.4℃です。エンジンを切って寝る前提で、快適使用温度−10℃以下の冬用寝袋を目安にしてください(編集部の目安)
Q5. 冬の車中泊で道の駅のトイレは使えますか?
A: 公式サイトで24時間トイレを明記しているのは、しらぬか恋問館(年末年始の休館中も使用可)と摩周温泉の2駅です。ほかの駅は休館中や夜間に使えない場合があるため、各駅の公式ページか現地の掲示で確認してください







