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釧路市でアライグマの目撃が相次ぐ

特定外来生物の見分け方・通報先・家庭でできる対策

釧路市は2026年10月6日にアライグマの注意喚起ページを更新。2026年7月に昭和・仲浜町で通報が相次ぎ、市は捕獲する方針です。タヌキとの見分け方、通報先(環境保全課自然保護係0154-31-4594ほか)、エサを与えない・生ごみは当日朝に出すなど家庭でできる対策、北海道の捕獲数と農業被害額、外来生物法の罰則を公式情報でまとめました。

夕方の住宅地で生ごみ容器のそばに現れた縞模様の尾と黒いマスク模様のアライグマと、背景の畑と住宅を描いたイラスト

Illustration: くしろポータル編集部(AI生成イラスト・編集方針)

編集部
くしろポータル編集部

釧路市・釧路町在住の編集部が一次情報・公的機関データをもとに執筆。編集方針

この記事のポイント

  • 1釧路市は2026年10月6日にアライグマの注意喚起ページを更新。釧路新聞によると2026年7月に昭和と仲浜町から通報が2件相次ぎ、市環境保全課自然保護係は「間違いなく生息している」として可能な限り捕獲する態勢。釧路地域では2024年度までに農業被害は確認されていない
  • 2北海道全体では2024年度の捕獲数27,039頭・農業被害額約2億2,300万円(過去最高)。生息確認市町村は2026年1月末で169。釧路振興局管内の捕獲は2020〜2022年度に計5頭、離島を除く未確認市町村は釧路町を含む6町のみ
  • 3対策の基本はエサを与えない・生ごみは当日朝に出す・ペットフードを外に置かない。見つけたら近づかず市へ通報。アライグマは特定外来生物で、飼養や野外に放つ行為は外来生物法の罰則対象

釧路市で何が起きているか(2026年10月時点)

釧路市は公式サイトの「アライグマについて」ページを2026年10月6日に更新し、特定外来生物アライグマへの注意を呼びかけています。釧路新聞電子版(2026年10月6日、Yahoo!ニュース配信版)によると、釧路地域では2024年度までに農業被害は確認されていませんが、2026年7月に昭和と仲浜町から市民の通報が2件相次ぎ、昭和では足跡、仲浜町では市民が撮影した写真でアライグマと確認されました。市内での目撃情報は以前からあり、2020年と2021年に1件ずつ、昨年(2025年)には美原の市民から連絡があって市環境保全課自然保護係が現地でアライグマと断定し、箱わなと定点カメラを設置したものの捕獲には至らなかったと報じられています。

同記事によると、自然保護係は「間違いなく生息している。このまま放置することはできない」として、可能な限り捕獲する態勢をとり、市民に通報と協力を呼びかけています。2026年の通報2件は野良猫に与えていた餌に誘われたとみられるため、「野良猫やその他の野生生物に餌を与えないで」と訴え、見つけても感染症の不安と狂暴性から「触らないで」と注意を促しています。

アライグマとは|なぜ問題になるのか

釧路市公式サイトによると、アライグマは北米原産の中型哺乳類で、日本ではペットとして輸入されました。飼いきれなくなった個体の脱走や飼育放棄により野生化して各地で生息域を広げ、運動能力や繁殖力が優れ、生態系・農作物・人的被害が懸念されることから2005年(平成17年)に特定外来生物に指定されました。市が挙げる習性は次のとおりです。

  • 日没から夜間に活発に活動する夜行性
  • 果実や野菜、昆虫などなんでも食べる雑食性で、市街地では生ごみやペットフードなども餌になる
  • 手先が器用で木登りが得意
  • 追い詰められたり驚かせると攻撃してくる場合がある

北海道環境生活部のアライグマ対策ページでは、道内での野生化は昭和54年(1979年)に恵庭市内で飼育されていた10頭程度が逃亡し酪農地帯に定着したのが始まりとされ、現在はほぼ道内全域で目撃されています。被害の例として、生態系では野幌森林公園のアオサギ営巣地の消滅、シマフクロウの巣への接近、ザリガニやサンショウウオの捕食、タヌキなどとの競合、農作物ではトウモロコシ・メロン・スイカなどへの被害や配合飼料・畜産物への被害、人の健康ではレプトスピラ症・アライグマ回虫症・狂犬病などを伝播するおそれが挙げられています。釧路湿原には氷河期の遺存種キタサンショウウオが生息しており、湿原の生き物については釧路湿原の生き物図鑑にまとめています。

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北海道の捕獲数と農業被害額

北海道環境生活部野生動物対策課の資料「北海道におけるアライグマの生息等の状況」(2026年2月18日)によると、生息が確認されている市町村は2026年1月末時点で169市町村で、道内市町村の90%を超えて高止まりしています。離島を除く未確認市町村は松前町・福島町・鹿部町・厚沢部町・小清水町・釧路町の6町だけで、釧路管内では釧路町が該当します(釧路市は未確認リストに含まれていません)。

項目数値(北海道資料)
全道の捕獲数(2024年度)27,039頭(2023年度は過去最多の35,785頭)
全道の農業被害額(2024年度)約2億2,300万円(前年度比約4,900万円増・過去最高)
被害の多い作物(2024年度)その他果菜類(ほうれん草・トマト等)8,500万円、次いでスイートコーン、果樹
釧路振興局管内の捕獲数2020年度2頭・2021年度2頭・2022年度1頭・2023〜2024年度0頭
釧路振興局管内の農業被害額2012〜2024年度いずれも0
隣接する十勝振興局管内の捕獲数2024年度2,618頭(2012年度は27頭)

釧路管内の被害はまだ数字に表れていませんが、隣の十勝管内の捕獲数は2012年度の27頭から2024年度の2,618頭まで増えています。北海道は長期的な目標を「アライグマを野外から排除」することとし、外来生物法に基づく防除や市町村職員向けの研修会を実施しています。2015年からは、出産・授乳期で活動が活発になる**3月から6月を「春期捕獲推進期間」**に設定しています。春にメス1頭を捕獲すると、夏から秋にかけて5頭分を捕獲する手間がなくなり、翌年の繁殖も抑えられるためです。

タヌキとの見分け方

北海道のページでは、アライグマは在来種のタヌキと非常によく似ているが、眉間や尾の縞、5本指の足跡で見分けられるとしています。環境省北海道地方環境事務所のブログ(2011年4月)はより具体的に、尾はアライグマが茶と黒の縞模様でエゾタヌキは体と同じ色で縞がない、顔はタヌキがヒゲが黒く目立たず耳が丸いのに対しアライグマはヒゲが白く目立ち耳に白い縁取りがあって角張った印象、足跡はアライグマが「人間の赤ちゃんの手形のような形」と説明しています。

特徴アライグマエゾタヌキ
尾茶と黒の縞模様体と同じ色で縞なし
顔ヒゲが白く目立つ、耳に白い縁取りヒゲが黒く目立たない、耳が丸い
足跡5本指、赤ちゃんの手形のような形―

釧路市公式サイトには身体的特徴をまとめたPDF「アライグマにご注意を」も掲載されています。

見つけたときの通報先

釧路市は「アライグマを見つけても、近づいたり捕まえようとせず、必ず担当部署までご連絡ください」としています。

地区担当電話
釧路地区環境保全課自然保護係(釧路市役所本庁舎1階)0154-31-4594
阿寒地区阿寒町行政センター市民課環境係0154-66-2211
音別地区音別町行政センター市民課環境係01547-6-2231

足跡や写真が撮れていれば、釧路新聞の報道にあるとおり市の確認に役立ちます。ただし撮影のために近づくことは避けてください。エゾシカやヒグマの通報先はエゾシカ・ヒグマ対策ガイドにまとめています。釧路町・標茶町・鶴居村・厚岸町にお住まいの方は、各役場の環境担当課へ問い合わせてください。

家庭でできる対策(釧路市が挙げる4点)

釧路市公式サイトは、アライグマを寄せ付けないために次の4点を挙げています。

  1. 人の生活圏に居つく原因となるため、エサを与えない
  2. エサとなるものに寄って来るため、野良猫やその他の野生生物にエサを与えない
  3. 生ごみなどの可燃ごみは、必ず当日の朝に決められた場所へ捨てる
  4. ペット用のエサなどは、屋外に放置しない

2026年7月の通報2件が野良猫の餌に誘われたとみられる(釧路新聞)ことを踏まえると、屋外の餌場をなくすことが釧路では最も効く対策です。ごみ出しのルールは釧路のごみ分別・リサイクル記事、ペットの飼い方は釧路のペットライフ記事を参考にしてください。農作物の被害防止策や捕獲技術は、北海道がアライグマ対策ページで「農作物の被害防止策」「捕獲技術について」などの資料(PDF)として公開しています。自分で捕獲しようとせず、まず市へ相談してください。

外来生物法の罰則

環境省によると、特定外来生物を許可なく野外に放った場合や、販売・頒布目的で飼養した場合は、個人は拘禁刑3年以下もしくは300万円以下の罰金、法人は1億円以下の罰金です。ペット目的で許可なく飼養した場合は、個人は拘禁刑1年以下もしくは100万円以下の罰金、法人は5千万円以下の罰金です。許可なく飼うことや、捕まえた個体を別の場所に放すことは、いずれも罰則の対象です。環境省釧路自然環境事務所(野生生物課)も道東で外来生物対策に取り組んでおり、「特定外来生物アライグマに注意!」のパンフレットを公開しています。

よくある質問

Q1. 釧路市内でアライグマを見つけたらどこに連絡すればいいですか?

A: 釧路地区は環境保全課自然保護係0154-31-4594、阿寒地区は阿寒町行政センター市民課環境係0154-66-2211、音別地区は音別町行政センター市民課環境係01547-6-2231です。近づいたり捕まえたりせず連絡してください。

Q2. 釧路市でアライグマの農業被害は出ていますか?

A: 北海道の資料では釧路振興局管内の農業被害額は2012〜2024年度いずれも0で、釧路新聞も2024年度までに被害は確認されていないと報じています。ただし2026年7月に市内で通報が2件相次ぎ、市は捕獲する方針です。

Q3. アライグマとタヌキはどう見分けますか?

A: 北海道によると眉間や尾の縞、5本指の足跡で見分けられます。尾に茶と黒の縞があればアライグマで、エゾタヌキの尾は体と同じ色で縞がありません。

Q4. 家の周りでできる対策は何ですか?

A: 釧路市が挙げるのは、エサを与えない、野良猫や野生生物にエサを与えない、生ごみは当日の朝に出す、ペットフードを屋外に放置しない、の4点です。

まとめ

釧路市では2026年7月にアライグマの通報が相次ぎ、市は10月6日に注意喚起ページを更新して捕獲する方針を示しています。釧路管内の農業被害はまだ0ですが、全道では2024年度に27,039頭が捕獲され被害額は過去最高の約2億2,300万円に達しており、隣の十勝管内では捕獲数が2012年度の27頭から2024年度は2,618頭に増えています。見つけたら近づかずに市へ通報し、エサを与えない・生ごみは当日朝に出す・ペットフードを外に置かないという基本を守ることが、釧路で定着させないための第一歩です。

知っておきたいポイント

  • 1見つけても近づかない・捕まえない。釧路市環境保全課自然保護係(0154-31-4594)へ連絡
  • 2阿寒地区は阿寒町行政センター市民課環境係(0154-66-2211)、音別地区は音別町行政センター市民課環境係(01547-6-2231)
  • 3野良猫や野生生物にエサを与えない。2026年7月の通報2件はネコのエサに誘われたとみられる(釧路新聞)
  • 4生ごみなどの可燃ごみは当日の朝に出す。ペットフードを屋外に置かない
  • 5タヌキとの違いは眉間や尾の縞・5本指の足跡(北海道)

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この記事の信頼性について

著者

くしろポータル編集部

最終更新

2026-10-06

出典の最終確認

2026-10-06

本記事は北海道釧路市・釧路町を生活拠点とするくしろポータル編集部が、釧路在住者の視点で執筆。公的機関の一次情報・現地確認・公式サイト・在住者の経験を基にリサーチし、 固有名詞・数値は公式サイト等の一次情報で確認し、確認に使った情報源は下の「参考にした公式情報」に掲載しています。詳しい品質管理プロセスは編集方針をご覧ください。

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