何が起きたのか
釧路市は2026年10月15日、市立小中学校の学習用端末の管理運用を委託している事業者の社内サーバーが外部から不正アクセスを受けたと公表しました。
市の発表によると、そのサーバーには児童生徒と教職員の学習用アカウントの情報が含まれていました。不正アクセスの痕跡が確認されたため、情報が外部に流出した可能性を否定できないとしています。
攻撃を受けたのは委託事業者の社内サーバーです。学校の学習用端末や、市教育委員会のシステムが攻撃を受けたものではないと市は説明しています。
委託事業者は株式会社ポータス(釧路市鳥取南5丁目12番5号)です。共同通信によると、同社はデータセンターサービス事業などを営んでいます。
流出した可能性がある情報
市の発表では、流出した可能性がある情報は次の2種類です。
- 児童生徒・教職員の学校名、氏名、ふりがな、アカウント名、パスワード
- 学校のネットワーク機器と学校用メールアドレスなどの管理用パスワード(全39校分)
住所、生年月日、電話番号、口座情報、成績、健康診断情報は、いずれにも含まれていないと市は説明しています。
対象件数の内訳
| 区分 | 児童生徒 | 教職員 | 管理者 |
|---|---|---|---|
| 令和2年 | 11,106件 | 879件 | 4件 |
| 令和7年 | 9,252件 | 871件 | - |
| 令和8年 | 8,284件 | 837件 | - |
出典: 釧路市「委託事業者のサーバーへの不正アクセスによる情報漏洩の可能性について」
合計は延べ約3万1千件です。共同通信は「児童生徒や教職員ら延べ約3万1千人分」と報じています。
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時系列
市とポータスの公表内容を日付順に並べると次のとおりです。
| 日付 | 出来事 | 公表元 |
|---|---|---|
| 2026年8月29日(土)早朝 | ポータスが社内サーバーでデータが暗号化される被害を確認。サーバーをネットワークから切り離し、警察に通報・相談 | ポータス第1報 |
| 8月31日 | ポータスが「ランサムウェア被害の発生について」を公表 | ポータス第1報 |
| 9月2日 | ポータスが続報を公表。攻撃対象は顧客のシステムやデータとは別領域で、情報漏えいの事実は確認されていないと説明 | ポータス第2報 |
| 9月4日 | ポータスが「不審なメールに関する注意喚起」を掲載 | ポータス |
| 10月13日 | 外部専門機関の調査で、市の端末設定情報を保存していたサーバーに不正アクセスの痕跡を確認。ポータスが市へ、情報が外部に流出した可能性を否定できないと報告。市教委が各小中学校へ経過と対応を説明 | 釧路市 |
| 10月14日 | ポータスが第3報「当社サーバーへの不正アクセスによる情報漏えいの可能性に関するお知らせとお詫び」を公表 | ポータス第3報 |
| 10月15日 | 釧路市が公式サイトで公表。共同通信・NHKなどが報道 | 釧路市・各社 |
出典: 釧路市公式サイト、株式会社ポータス公式サイト
当初の報告との違い
市の発表によると、ポータスは当初、市が利用するサーバーへの影響はないと市に報告していました。
その後、外部専門機関による調査で、市の端末設定などに関する情報を保存していたサーバーに不正アクセスの痕跡が確認されました。これを受けて10月13日に、流出の可能性を否定できないとの報告に変わっています。
ポータスの公表内容
ポータスの第3報(10月14日)には、次の内容が記載されています。
- 2026年8月29日早朝に社内サーバーでデータ暗号化被害を確認し、該当サーバーをネットワークから切り離した
- 警察への相談と、外部専門機関によるフォレンジック調査を開始し、継続している
- 外部専門機関の調査の結果、社内サーバーに第三者による不正アクセスの痕跡が確認された
- 漏えいのおそれがある情報には個人情報を含む各種情報が含まれており、対象データと影響範囲の特定を進めている
- ダークウェブなどへの情報掲載やその他の不正流通を示す事実は、現時点の調査では確認されていない
- 調査結果を踏まえ、システムセキュリティの抜本的な再構築と管理体制の強化を実施する。全容解明後に再発防止策を取りまとめて公表する
釧路市教育委員会の対応
市の発表に記載されている対応は次のとおりです。
- 10月13日(火)に各小中学校へ経過と対応を説明した
- 保護者へは、各学校を通じて順次、経過説明とお詫びを行う
- 全ての児童生徒・教職員のアカウントと、学校のネットワーク機器・学校用メールアドレスなどの管理用パスワードを速やかに変更する
- 株式会社ポータスに対し、情報の取扱いと重要性を改めて伝え、管理体制の確認と指導を行う
市の発表によると、委託事業者は外部専門機関に委託して、個人情報の流出に関する監視と調査を行っています。10月15日時点で、市に関する情報の掲載や不正利用は確認されていないと市は説明しています。
他の自治体への影響
共同通信によると、ポータスは釧路地方の他の自治体からも同様の業務を受託しており、被害が広がる恐れがあるとしています。
釧路市以外の自治体に関する情報は、各自治体の公式サイトで確認してください。
窓口・相談先
| 窓口 | 連絡先 | 受付時間 |
|---|---|---|
| 株式会社ポータス(本件の問い合わせ先) | 0154-61-5111 | 午前9時〜午後5時(土・日・祝日を除く) |
| 釧路市 学校教育部 学校教育課 学校教育係 | 0154-23-5186(FAX 0154-25-5999) | 市の公式サイトに専用の問い合わせフォームあり |
市の学校教育課の所在地は、釧路市錦町2丁目4番地 釧路フィッシャーマンズワーフMOO 4階です。
最新状況
この記事は2026年10月15日時点の釧路市と株式会社ポータスの公表内容をもとにしています。調査は継続中で、対象データや影響範囲は今後変わる可能性があります。ポータスは全容解明後に再発防止策を公表するとしており、新しい情報は市と同社の公式サイトで確認してください。
よくある質問
Q1. 住所や電話番号も流出したのですか
A: 市の発表では、住所・生年月日・電話番号・口座情報・成績・健康診断情報は含まれていないとしています。
Q2. 子どもの端末そのものが攻撃されたのですか
A: 攻撃を受けたのは委託事業者の社内サーバーで、学校の学習用端末や市教委のシステムが攻撃されたものではないと市は説明しています。
Q3. パスワードはどうなりますか
A: 市教委は、全ての児童生徒・教職員のアカウントと学校の管理用パスワードを速やかに変更するとしています。
Q4. 保護者への説明はいつありますか
A: 市の発表では、各学校を通じて順次、経過説明とお詫びを行うとしています。時期は記載されていません。
Q5. 不正利用はあったのですか
A: 2026年10月15日時点で、市に関する情報の掲載や不正利用は確認されていないと市は説明しています。






