SLふゆの湿原号
観光

SLふゆの湿原号・ノロッコ号|釧路の絶景観光列車完全ガイド

SL冬の湿原号、くしろ湿原ノロッコ号、花咲線など釧路エリアの観光列車・絶景路線を網羅。車窓の見どころ、予約方法、おすすめ座席まで徹底解説します。

SL冬の湿原号|白銀の湿原を駆ける蒸気機関車

「SL冬の湿原号」は、JR北海道が毎年1月下旬から3月上旬にかけて運行する冬季限定の蒸気機関車列車です。釧路駅から標茶(しべちゃ)駅までの約48キロメートルを片道約1時間半かけて走行します。C11形蒸気機関車が牽引する客車が白い蒸気を吐きながら雪原を走る姿は、まさに冬の北海道を象徴する光景です。運行開始は2000年からで、以来20年以上にわたって冬の釧路を代表する観光コンテンツとして愛され続けています。車内は昭和レトロな雰囲気が漂うクラシカルな内装で、ダルマストーブが設置された車両ではスルメを焼いて食べるという名物体験ができます。石炭で燃えるダルマストーブの暖かさと、窓の外に広がる白一色の湿原のコントラストは、ほかでは味わえない特別な旅情を醸し出します。車窓からの見どころは多く、まず釧路川沿いを走る区間では雪に覆われた湿原の壮大なパノラマが広がります。タンチョウの飛来地を通過するポイントでは、運が良ければ雪原に佇むタンチョウの群れを車窓から見ることができます。この瞬間は乗客全員が窓に釘付けになり、車内にはシャッター音と歓声が響きます。また、エゾシカやキタキツネなどの野生動物が線路脇に現れることも珍しくありません。途中の茅沼駅はタンチョウが飛来するスポットとして知られ、停車中にホームから間近でタンチョウを観察できる可能性もあります。往路は釧路発が午前中で、復路は標茶発が午後と、1日でSLの往復乗車を楽しむことも可能です。標茶での折り返し時間に標茶町の観光スポットを巡るのもおすすめのプランです。

くしろ湿原ノロッコ号と花咲線の絶景

「くしろ湿原ノロッコ号」は、4月下旬から10月中旬にかけて運行されるグリーンシーズンの観光列車です。釧路駅から塘路駅までの約27キロメートルを片道約50分で結び、SL冬の湿原号とは異なり開放的な展望車両が特徴です。大きな窓から湿原の景色が一望でき、のんびりとした走行速度のおかげでじっくりと景色を堪能できます。車内ではガイドによる沿線案内のアナウンスがあり、見どころでは列車の速度を落としてくれるサービスも嬉しいポイントです。指定席は湿原側(進行方向左側のA席)が人気で、窓の大きい展望車両の指定席は早い段階で売り切れることも多いため、発売日に予約するのがおすすめです。自由席でも十分に景色を楽しめますので、指定席が取れなくても心配はいりません。塘路駅で下車して塘路湖やサルボ展望台を散策したり、カヌーツアーに参加したりと、ノロッコ号を起点にした観光プランの幅が広がります。一方、「花咲線」は釧路駅から根室駅を結ぶJR北海道の路線で、正式名称は根室本線の一部ですが、沿線の絶景から「花咲線」の愛称で親しまれています。この路線は「日本一美しいローカル線」とも称され、厚岸湾の海岸線、別当賀(べっとが)付近の原生花園、落石海岸の断崖絶壁など、息をのむ車窓風景の連続です。特に茶内〜厚岸間では線路が海岸線すれすれを走り、窓の外に太平洋の大海原が迫ります。厚岸を過ぎると牧場が広がるのどかな風景に変わり、日本最東端の有人駅・東根室駅を経て終点の根室駅に到着します。花咲線は観光列車ではなく通常の普通列車ですが、その車窓風景は観光列車以上の感動を与えてくれます。1日の運行本数が少ないため、時刻表を事前にしっかり確認してスケジュールを組みましょう。

予約方法・おすすめ座席と鉄道旅の楽しみ方

SL冬の湿原号とノロッコ号の予約は、JR北海道の予約サイト「えきねっと」やJRの窓口(みどりの窓口)で行えます。SL冬の湿原号は全車指定席で、乗車日の1か月前の午前10時から発売開始です。特に土日や祝日は発売直後に完売することもあるため、予約は発売日当日に行うのが確実です。座席のおすすめとしては、湿原側の窓席がベストポジションです。往路(釧路→標茶)は進行方向右側、復路(標茶→釧路)は進行方向左側が湿原側となります。ダルマストーブ車両を希望する場合は、号車を確認して予約しましょう。ノロッコ号は指定席と自由席があり、展望車両の指定席は追加料金がかかりますが、窓が大きく開放感が抜群です。花咲線は通常の普通列車のため予約は不要ですが、混雑する時期にはボックスシートの窓側を確保するために早めに並ぶのがコツです。鉄道旅をさらに楽しむためのヒントをいくつか紹介します。まず、JR北海道の各種フリーパスを活用することで、お得に複数の路線を乗り巡ることができます。「ひがし北海道フリーパス」は道東エリアが乗り放題になるきっぷで、SLやノロッコ号の指定席も追加料金で利用可能です。駅弁も鉄道旅の楽しみのひとつで、釧路駅では名物の「いわしのほっかぶり寿司」や海鮮弁当が販売されています。車窓を眺めながら駅弁を広げる時間は、鉄道旅ならではの贅沢です。また、各駅には駅スタンプが設置されていることが多く、コレクションするのも旅の思い出になります。SL冬の湿原号は外観の撮影も人気が高く、釧路駅での出発前や沿線の撮影スポットから走行する姿を撮影するファンも大勢います。標茶駅での転車台によるSLの方向転換シーンも見どころのひとつです。冬場の列車旅では防寒対策をしっかりと行い、停車駅でホームに出る際はコートと手袋を忘れずに持参してください。

知っておきたいポイント

  • 1SL冬の湿原号は発売日(乗車1か月前)に予約するのが確実。土日は即日完売もある
  • 2ノロッコ号は湿原側のA席(進行方向左側)が人気。展望車両の指定席は早めの予約を
  • 3花咲線は本数が少ないので時刻表を事前に必ずチェック。乗り遅れると数時間待ちになる
  • 4釧路駅の駅弁を買って車窓を眺めながら食べるのが鉄道旅の醍醐味

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